[Tips] デカールを安く自作する方法

さてガールズ&パンツァーに2週遅れくらいでハマり、戦車模型道に足を踏み入れて早数ヶ月、各種戦車を作ってきた今日この頃ですが、ここいらで自作デカールの作り方を解説しておこうと思います。僕自身がかなり苦労をしたのもあって、これから頑張る皆さんのお役に立てれば、と思います。

ちなみにこれは僕が吝嗇家で、モデルカステンから販売されているデカールを購入することをケチっているから、こういう事態になっているだけで、金銭にゆとりのある方はサクッと購入しちゃった方が話が早いかと思います。2000円出すだけで購入できます。両肩にね、35年ローンがね、こうずーんとね、乗っかっておるのですよ。。。はぁ。


自作デカールに必要な道具と材料の紹介 (Mac/Windows)

まずはパソコンですね、私はMacを使っていますが、Windowsがあればもっと簡単かと思います。インクジェットプリンタも必要です。年賀状をカラープリントできるようなものなら、大丈夫だと思います。そして「おうちdeデカール」と切り出すためのカッターまたはハサミです。必要な道具はこんなもんです。

  • PC
  • インクジェットプリンター
  • おうちdeデカール(下地が白のタイプ)
  • カッター or ハサミ

おうちdeデカールを購入する方はご注意。「クリアータイプ」はダメです。下地が白いタイプの下記商品を購入してください。僕もクリアータイプを購入してみたのですが、色が透けすぎてしまい、まともに見えるものになりません。クリアータイプは、戦車では使えないと思います。。戦車は色が濃いので、下地が白のものを使います。


自作デカールの作業手順

これからの大まかな流れとしては

  • はがき大のサイズに印刷する校章 / マーク等を用意する
  • 反転してプリントする
  • 乾燥したら切り出して車体に貼り付ける
  • 水で濡らして紙を取ったら完成

という感じです。私はMacを使っていますが、幸い Excel for Mac があるので、業務上慣れ親しんだ Excel 先生を駆使して作業を行います。Excel は英語版を使っているため、スクリーンショット等が英語になってしまっており、逆に混乱をきたすんじゃないかという懸念はありつつ、そこは気合いと根性で乗り切っていただければと思います。


はがき大のサイズに印刷する校章 / マーク等を用意する

ここが結構たいへんです。今回は Excel を使った方法を示します。まずはプリントエリアの確定から行きましょう。Excel ヘッダーメニューの File -> Print を選びます。

下記のようなページが表示されます。ここでは何も設定せず、画面左下にある「Page Setup」へいきます。ここではすでに校章が入っていますが、最初は空のシートでこの設定をやって構いません。デカールの内容はこの手順のあとでOKです。

次のようなダイアログボックスが表示されます。それぞれのタブの中身はMargins(余白)以外はそのままで良いと思いますが、念のため設定例を載せておきます。

続いて、各タブのダイアログ内右にある「Options」を押します。日本語版だとオプションですかね。そうするとこんな画面が出てきます。ここで、Paper Size(紙サイズ)にはがきサイズを設定して、ページの切れ目を確認します。

私は英語版だからかもしれませんが、はがきサイズというのがありませんでしたので、設定を入れます。Paper Size のドロップダウンメニューを押すとずらーっといろいろ出てくるので「Manage Custom Size」を選択します(最初はHagekiというのはありませんでした)。

紙の設定をカスタムで登録できるので、はがきサイズを設定します。

こんな感じです。OKを押して確定をしたら、印刷用紙の設定完了ですので、Excel 上に青ドット線でページの切れ目が出てくるようになります。あとはここに印刷したい絵柄を収まるように置いていけば良いです。

校章の素材は、画像検索等を使って探してきましょう。私が揃えたものを提供しても良いのですが、おそらく著作権的にNGなので、自分で揃えてください。個人利用の範囲であれば問題ないかと思います。

ブラウザ上で画像ファイルを右クリックし、押したまま、Excel シートの上にもってくればコピーして貼り付けることができます。画像は背景が白か、透過になっているものを探してきましょう。できれば png 形式の画像があれば、解像度も良くおすすめです。

多くの場合、画像がとても大きいので、そういった場合は Excel に貼り付けた画像の右下を選ぶと矢印マークが出てくるので、上下左右に動かしてサイズを調節します。

下記のような状態になったらおおよそ完成ですが、完成させる前にサイズ感を確認するべく、試し印刷をしておくことをおすすめします。何種類か印刷したいものをはがきサイズ内に置いて(サイズも何パターンか用意したほうが良いと思います)、はがきサイズの通常の紙に印刷しましょう。

印刷してみたら切り出して、戦車にあてがいます。サイズ感があっていれば良し、サイズが違ったらまた画像の右下を選んでサイズを調整して試し印刷をしましょう。おうちdeデカールは印刷用紙が2枚なので、普通の紙で試し印刷をしておけば失敗しなくてすみます。

これで実際に印刷する準備ができました。


おうちdeデカールに印刷する

それでは印刷を行います。ポイントとなるのは「反転して印刷する」というところですね。僕はこれが分からなくて結構苦労しました。。


Excel で反転印刷をする方法

まずは Excel ヘッダーメニューの File -> Print を選びます。そうすると下のような画面が出てきます。ちなみにプリンタ名も表示されていますが、なんとなく消してあります。

ここで「Copies & Pages」 となっているところを押すといくつか選択肢があるので「Layout(日本語版ならきっとレイアウト」を選びます。そうするとこんな画面になりますね。

ここで、右下にある「Flip horizontally」というチェックボックスにチェックを入れます。日本語だとなんだろう、左右反転?とにかくこれにチェックを入れると「反転して印刷」ができるようになります。

これで設定はOKです。またやるときに面倒なので、僕はこの印刷設定を「Decal」という名前で保存しています。これで以後 Decal を選んで印刷すればOK、という状態になります。楽です。


試し印刷とサイズ調整

いきなり本製品を使うのはよほど自信がない限りやめておいた方が良いので、まずは通常のプリンター用紙をハガキサイズに切って試し印刷をしておきましょう。

僕の場合は試し印刷をしたものを切り取って車体に合わせてみたり、すでに持っているデカールとサイズを比べて問題ないかをチェックしています。細かい違いはこの際気にしていられないので、目算です。

サイズに違和感のあるものは Excel 上で大きさを調整をしましょう。また印刷した結果、デカールの端が切れていたり、もっと印刷できそうな状態になることがあると思います。その際は、セルの幅を少し広げるなど調整をして、目一杯印刷できるようにすると経済的で良いです。


本印刷

調整が済んだところでおうちdeデカールに印刷をします。説明書を見つつ、面裏に注意して印刷してください。印刷したら10分ほどそのまま置いて乾燥させます。僕は失敗するのが嫌なので30分くらい放置しています。

さて乾燥しました。いい感じに反転できています。ちなみに下のは失敗して左端のデカールが途中で切れています。ちゃんと調整しとけっていう話ですよね…。


糊用紙を貼る

続いて黄色の台紙から表面のシールを剥がして、これに貼り付けます。今見ているのは実は裏側で、ここに糊面を貼って使う形になります。

こんな感じで貼っていきまして…

慎重に貼ります。とはいえ気泡が入るようなことはまず無いので、さほど難しくないです。スマホとかタブレットの保護シールもこのくらい簡単だったら良いのに。

これで自作デカール完成です!



自作デカールを貼る

完成したのでさっそく貼りましょう。水転写デカールとは異なり、シールのようなものになるので、切り抜いたものを貼り付けて、水で濡らして表面の幕を剥がす(ここは水転写デカールと同じで濡らしてしばらく時間が経ったらすっと動かして膜を取る感じ)ということをやります。


デカールの切り抜き

背景がクリアではなくホワイトなので、しっかり切り抜かないといけません。

切り抜きについては僕は2種類のやり方をしていて、

  1. 直線的なデカールは小型ハサミで切って貼り付けて終了
  2. 形状が複雑なものは余白を残して貼り付けた後で、周辺色で余白を埋めて終了

と使い分けています。

おうちdeデカールは印刷してから時間が経つとフィルムが剥がれにくくなるので、ある程度直線的な形状で切り出して、一度フィルムを剥がしてから、細かく切り出すのがオススメです。

複雑な形のものは一生懸命切り出そうとしても結構難しいので、大まかに切り出して一度貼り付けたあと、周辺色と同じ色で細い筆を使って塗っていくのが一番安定した結果に繋がります。



まとめ

自作デカールの作り方をまとめて見ました。僕は Mac でかつ Excel を使うという微妙な形でやっていますが、Windows でも同様に印刷はできると思います。是非試してみてくださいね!