US Main Battle Tank M60A3 (Patton)
今回は Learn and Be Curious 初の戦後の戦車です。ガルパンから戦車に入っているため、戦車といえば大戦中に設計が終わったもの、みたいな世界観にどっぷりとはまった先入観で戦車を作ってきましたが、それなりに車両数が集まってくると、現代の戦車と比べたくなるってぇもんです。
やっぱり現代の戦車でかいですねぇ。チハとか38(t) とかもうちんまり戦隊すぎて、スケールが違うんじゃないかと疑いたくなるくらいです。個人的には小型の戦車に愛を感じますが、完成してM60A3くんもかなりのお気に入りになりました。
M60A3 の塗装レシピ
- 筆塗りのみ
- 【基本塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-58 オリーブグリーン
- 【基本塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-2 フラットホワイト
- 【迷彩塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-10 フラットブラウン
- 【迷彩塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-61 ダークグリーン
- 【迷彩塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-49 カーキ
- 【迷彩塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-52 フラットアース
- 【砲身先端】100均パステルのブラック
- 【スミ入れ】タミヤ スミ入れ塗料(ダークブラウン)
- 【チッピング】Mr.カラー C29 艦底色
- 【その他】タミヤ エナメル塗料 X-26 クリヤーオレンジ 光沢
- 【ドッティング】タミヤ アクリル塗料 XF-52 フラットアース
- 【フィルタリング】ホルベイン油彩各種、タミヤ エナメル塗料 XF-2 フラットホワイト
- 【履帯】オイルクレヨン + パステル + タミヤ エナメル塗料 X-11 クロムシルバー
- 【履帯】タミヤ ウェザリングマスター Aセット
迷彩塗装で色数が多くなったので、結構盛りだくさんです。
M60A3 の製作
さて製作ですが、初めての戦後の戦車というところもあり、素直に説明書どおりに作りました。タミヤのキットですので、説明書どおりに丁寧に作っていけばちゃんと作り上がります。砲塔後部に貼り付けるネットが慣れなくて大変だったくらいでしょうか。瞬間接着剤で強引に接着しました。
作成に使ったのはタミヤから発売されているこちらのキットです。
写真は…ないです!
M60A3 の塗装
基本塗装
あまりにも大きくて悩ましかったので、塗装をすぐにやらずぼんやり眺めること2週間。さぁやるぞと思い、基本塗装から入りました。使うのはタミヤアクリル塗料のオリーブグリーンです。ホワイトを若干混ぜて明るめにしてから塗装しました。
うーん、ごっつい。基本塗装は2度塗りをするのですが、筆でこの面積を塗るとけっこう時間がかかります。うーんうーんと唸りながら2度塗りをし、まだ薄そうなところは3度塗っておきました。
続いて大量にある転輪を塗ります。全部ばっちり見えるところにあるので手が抜けません。。地道に全部塗りました。使ったのはタミヤのエナメルブラックです。アクリル塗料の上ならはみ出しても拭き取れば良いので、エナメル塗料は便利です。
M60A3の迷彩塗装
基本塗装が終わったところで迷彩塗装を始めます。面倒なのか、面白いのかが紙一重の迷彩塗装であります。終わってみれば楽しい、始める前は不安で憂鬱、それが迷彩塗装です。
今回は3色の迷彩色を入れて、合計4色迷彩に挑みます。というのも、参考になる写真をネットで探していて気に入った異国の超人の塗装がこの4色迷彩だったからであります。ディテールアップの程度やらカスタマイズで全く比べ物になりませんが、塗装においては目標として進めます。
迷彩1色目
まずは迷彩1色目、土色です。タミヤアクリルのフラットブラウンにフラットホワイトを混ぜて調色しました。
こんな感じの色合いになりました。ドキドキしながら塗ります。フリーハンドなので、やらかしたら何とか誤魔化すしかありません。先に輪郭を塗りつつ、砲塔と車体の継ぎ目はあうようにしつつ、塗っていきます。
塗りました。砲塔の上側で失敗して結局一面に塗る羽目に…。うーん。これは…。なんとか誤魔化さねば何とか…。転輪も基本塗装部分と交互になるように土色を塗っています。
迷彩2色目
2色目はタミヤアクリルのダークグリーンを入れます。草色と土色の間に面積少なめで切れ目を入れるような風合いで色をのせていきます。下の写真は残念なことに3色目まで入ってますね。。
迷彩3色目
3色目も2色目同様に切れ目を入れるような具合に、ダークグリーンを入れなかった草色と土色の境界線を塗っていきます。3色目は明るい土色ということで、タミヤアクリル塗料のフラットアースに同じくタミヤアクリル塗料のフラットホワイトを混ぜたものを使っています。
細部塗装
砲塔カバーやらOVM等は説明書の指定色でちょこちょこと塗っておきました。
スミ入れ
迷彩塗装が終わったところでスミ入れをします。今回はブラウン系でいきたい気持ちになったので、タミヤのスミ入れ塗料のダークブラウンを使いました(持っているので)。なければエナメル塗料のダークブラウンをエナメル溶剤で薄めたものでも良いと思います。
ただやった結果、あんまり満足のいく仕上がりにならず、写真も撮らずにまた2週間くらい放置してしまいました。。。ちょっとどうして良いのか分からなくなってしまって。。
サビ入れ
さて2週間ほど経ったところで、しげしげと中途半端なM60A3くんを眺めてつらつらと考えてみました。このままチッピング等を進めていっても、どうにも自分が目指したいところには辿り着けそうにない、さぁどうしたものか。
悩んだ末、冒険をしてみることにしました。サビさせてみようと思います。あまりサビというのが好きではなく、たしかに魅力的だとは思うのですが、以前やった際にただ汚いだけになってしまい大変後悔をしました。その時は塗装が全体的に暗かったので、もはやどうにもならん、と思ったものでしたが、今回は幸い明るめに進められています。
この時点でM60A3くんは失敗に近い状態だったので、ままよっとスポンジをちぎったものにMr.カラー C29 艦底色をつけてスポンジチッピングを行いました。
うーん。なんか安っぽい。
気に入らないのでクリアオレンジを適当に流してみます。本当はエナメルが良かったのですが、アクリルしか持っていなかったので、不退転の覚悟で使います。チッピングをした部分ににじませるようなイメージでクリアオレンジを水で薄めたものを置いていきます。
風合いは良くなったけど…。まだ気に入らないので、エナメル塗料のフラットホワイトをライターオイルで溶いて適当に流してみたりします。
油彩で調整
まだ納得がいかないので油彩(ホルベイン油彩)を投入してみます。ここは試行錯誤をしすぎて写真が残っていないのですが、途中1枚だけ残っていました。バーントアンバーを使ったところです。
バーントアンバーはライターオイルに溶いたものを表面に流し入れるかたちで、フィルタリングのようにしました。とはいえ納得のいく仕上がりにならなかったので、そのあとでパーマネントホワイト、イエローオーカーでさらに表情付けを行ってみました。
泥はねを追加
ちょっと迷走しているのですが、どうにも納得いく具合になってこないので、泥はね跡をつけてみることにしました。フラットアース(エナメルを使うべきだが無かったのでアクリル塗料)を固めの筆を短く切ったものにつけて、筆先を弾くようにして泥跡をランダムに車体側面と前面端につけていきます。迷走していたので写真はありません。。。
完成写真から拝借をすると、こんな具合になるものを追加していました。
ウェザリングマスターで仕上げ
なんだか良い風合いになってきたので(写真はない)、勢いに任せて仕上げてしまいました。一度つや消しトップコートを吹いて表面を整えたところで、タミヤのタミヤ ウェザリングマスター Aセットを適当に履帯や転輪、車体周りにつけて整えました。
というわけでごにょごにょしましたが、完成!
M60A3 の完成ギャラリー
あー、こりゃダメだぁー。と頭を抱えたり天井を見上げたりしたこと数回、M60A3くんも無事に完成に漕ぎ着けました。結構ぐしゃぐしゃと塗装をいじりましたが、最終的には良い具合に落ち着いてくれてよかったです。
再現しろと言われてもできないと思います。。
色々といじり回した跡はこの距離では見えませんが、いじり回しているのです!
M60A3の後ろ姿。お尻のごつさがかっこいい。横から見ると…
これまたかっこいい。草色と土色の迷彩の隙間に入れた追加の2色分がとてもおしゃれ。
砲塔を回して…ファイアー!かっこいい。
砲撃シーン。かっこいい。
細部もみていこうと思います。まずは砲塔から。
最終的に油彩のパーマネントホワイトが効いたな、と思うのですが、これでだいぶん良い表情に落ち着きました。エッジ部分はドライブラシ風に、面には雨だれ風にホワイトを入れたのが良いメリハリになったと思います。
艦艇色によるスポンジチッピングと、クリアオレンジによる濡れ感、フラットアースによる泥はねの表現がランダムに重なって、なかなか良い表情になりました。
うまくいかないなーとか、納得いかんなー、とかそういった何かを解消するべく、思いつきでごにょごにょとやっただけではありますが、中々ぐっと来る感じになりました。
砲身です。4色フルに使って砲塔も迷彩にしました。さらにサビ表現のチッピングや、退色/ウェザリングで油彩のパーマネントホワイトやらイエローオーカーやらを塗り込んでいるので、たいへん複雑な色合いになりました。超お気に入りです。砲塔だけで10分眺めていられる。
車体前面のサビ跡。スポンジが千切れてそのまま車体にこびりついてしまいました。これが意外と良い風合いで気に入りました。車体面の凹凸がうまく表現できた試しは無いのですが、このスポンジの欠片を色つきでランダムに置いていくような方法がうまくいけば、面白い何かができるやもしれません。今度なにかで実験してみます。
車体後部。こちらも色々ないまぜになって、結構見応えのある状態になりました。かっこいい。
上から見たところ。最後にM60A3の締めの3枚。
M60A3 くんの総括
今回は初の戦後戦車ということで、ガルパンに出てこない戦車だって作るぞっというチャレンジをしてみました。車体が大きくて筆で塗るのが大変だったり、迷彩だからいつも使うアクリル塗装落としが使えなくて表面がなだらかなのが気に入らなかったりと、色々ありましたが、無事に完成して良うございました。
どうして良いか分からなくなった時は、これまで色々とやってきた事が生きてくるんだな、という事が分かったのも大きな学びになりました。何事も積み重ねですな。
何気に現代戦車のキットをちょこちょこ買ってしまったので、また別の車両を作ると思いますが、今度は大洗所属とか、プラウダ所属とか、そういう遊びをしてみようかなっとか思ったりします。
なんだかガルパンの登場高の校章をつけるだけで、途端にいかつい戦車がかわいい感じになるんですよねぇ。なんだろうなぁ。ほんわかするんだな。僕はそういうほんわかした戦車が最近好きです。
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