[戦車塗装] M3グラントを砂漠風に塗装する(前編)

British Medium Tank - M3 Grant, Tamiya, 1/35

さてだいぶ初期の頃に一度作ったM3グラントですが、なんとなく形が気に入っている戦車なので、今回は迷彩柄にして改めて製作することにしました。タミヤさんのキットで以前サクッと作れた覚えがあるので、今回はしっかりと積み(罪)を軽くしたいと思います。


以前は作れなかったアンテナも伸ばしランナーで作りましたし、砲塔の37mm砲はピンバイスで開口までしたわけであります。成長してる。

今回は付属のフィギュアもちゃんと塗装しましたよ!



M3グラント砂漠迷彩の製作

やすくて楽しいタミヤのキットで製作します。先日また Maquette のキットと格闘したのですが、精神がだいぶやられました。リハベリが必要なのでM3グラントなのです。

ちょっと見てみたら Amazon は品切れみたいで、13000円とかで出品されているものが残っていました。軽々に作るべきではなかったのだろうか。そんな中でタコムのキットが予約販売になっているので、チャレンジしてみるのも良いかもしれません。

製作はサクサク進みますが、サイドスカートは履帯を巻いてからでないとつけられないので、これは外しておいたまま進めることにします。

また砲塔の37mm砲は砲というにはお粗末な、先端に穴が相手いないただの棒のような形状になっているので、ここは追加工作をした方が良いと思います。精密ピンバイスでコリコリと穴を開けました。開けてみて良く分かったのですが、こういうのはやるとやらないのではかなり印象が違います。面倒がって避けてきたこういう工作も、一度やるとそれ以降やらないのはありえない、と思うくらいに印象が変わるので、今後はこういう工作も大事にしていきたいと思う今日この頃でした。

塗装始まってますが、こんな感じで組みあがりです。
※ この時点ではまだ砲口は開けていない(手抜)



M3グラント砂漠迷彩の塗装

さっそく塗装していきます。今回も安定の筆塗りですので、気合いでズンズン塗っていきます。


基本塗装

明るめに塗装を仕上げたい今日この頃が引き続いているので、明るく塗ります。アクリル塗料のフラットホワイトをベースに、デザートイエローを 7:3 くらいで混ぜた色を調色しました。明るく色を整えたいときは、ホワイトの塗料を出しておいて(空きカップとかに)そこに少しずつ別の色を混ぜていくと調整がしやすいです。

1回目を塗ったところ。筆跡上等であります。サイドスカートは履帯をつけるまで接着せずに進めていきます。10分もすれば乾くので上から2層目を塗っていきます。いい感じに表面がなだらかになりました。


ムニ付き + スミ入れ

アクリル溶剤で表面をこすって筆跡を消しつつ、若干塗装を剥がします。詳しくはムニ付きのコーナーにて。1日くらい乾燥させてからムニついた方が安定していい感じになります。直後だとちょっとやりすぎると一気に塗料が剥がれてしまいます。

続いてスミ入れます。いやいや迷彩が先だろう、ええその通り!順番間違えて作業をしていただけです。。。

このくらいに優しくスミ入れ兼フィルタリングを行いましたが、迷彩を入れていないので拭き取ってもなんかなぁ、というところで、そのまま拭き取らずに迷彩を描いちゃいます。


迷彩塗装

フリーハンドで迷彩を描きます。色はアクリル塗料のダークグリーンフラットホワイトで明るめに調色したもの。6:4 くらいです。

適当に箱絵や参考になりそうないけてる戦車画像をみつつ、フリーハンドで適当に迷彩を描きます。大丈夫、適当に塗っても最終的になぜかそれっぽく見えるのであります。

綺麗に塗れても違和感しかないので、アクリル溶剤でムニつきます。本当は1日くらい乾燥させてからが良いのですが、面倒なので30分ほど待ったらさっそくムニついてやりました。・・・まぁちょっとだけ、剥がれすぎましたが、まぁ気にしません。

再度スミ入れを行って、乾燥したらエナメル溶剤を含めた綿棒で余計な汚れは拭き取っておきます。


履帯を履かせる

いつまでもサイドスカートを分けて作業するのは面倒ですしイメージがつきづらいので、そろそろ履帯をつけておきます。例によって「戦車履帯のお手軽100均ウェザリング」で処理をしておいた履帯をはかせておき、サイドスカートを接着しました。


チッピング

薄くマイブームが来ている明暗スポンジチッピングをすることにします。暗色と明色の2種類でスポンジチッピングをするのですが、地道に丁寧に筆で剥がれを描くのに比べて大変お手軽ですし、それはそれでまぁそれっぽくもありますので、楽しいのであります。

まずは1色目、エナメル塗料のジャーマングレイでスポンジチッピングです。スポンジは捨てられそうになっていたものを千切って使っていますが、2種類用意してあって、目の細かいものと粗いものがあります。今回は粗い方を使いました。泡立ちが良いやつです。

続いて2色目はエナメル塗料のフラットホワイト。グレーとか使わない。男は黙ってフラットホワイト。

ちょっと後工程の写真なので、デカール貼り終わっちゃってますが。。。


デカール + ドライブラシ

チッピングが終わったところでデカールを貼っておきます(本当はチッピング前にデカールを貼っておきたかったのですが気づいたらチッピングで楽しんでいた)。後で肌色クレヨンフィルタリングをするので、その時に馴染めば良いでしょう。

ここでつや消しトップコートを吹いて乾燥させたら、ドライブラシのお時間です。

ドライブラシはつや消しトップコートを吹いた後の方が良いです。表面がつや消し状態の方がドライブラシで意図的にハイライトを入れやすいからです。ドライブラシも男らしくエナメル塗料のフラットホワイトを使いました。


肌色クレヨンフィルタリング

こちらもプチマイブームの肌色クレヨンフィルタリングを行います。100均で買ってきたクレヨンの肌色を茶漉しでけずって粉にしたら、同じく100均のライターオイルで溶きます。それをオラオラで塗りつけて乾燥してくるところで調整する、というものです。

一気に退色しました。いい感じ。やりすぎたら豚毛の筆でカリカリと剥がしておきます。最後にトップコートを吹けばかなり固着されます。


ピグメントをドサドサかける

おおよそ退色感ができたところで、ピグメントでトドメを刺しに行きます。

いい感じにトドメを刺しました!

黄土色と白のピグメントを混ぜて明るめの粉を作ったら、それを筆にとってザシザシとコリつけていくような具合です。下にポロポロと粉が落ちますが、気にしないよう強いメンタルでつけて行きました。


フィギュアを塗装する

今回はそこそこうまくいったような気がする、フィギュア塗装です。キットに付属の上半身フィギュアを塗装して乗せることにします。

まずはアクリル塗料で服やら帽子を塗っておきます。肌は普通にフラットフレッシュスミ入れ塗料のダークブラウンでスミ入れをしておきました。

一旦トップコートで保護してから油彩具で顔を仕上げていきました。パーマネントホワイト、バーントシェンナ、バーミリオンヒューの3色を使って(まぁホルベイン油彩具セットに全部入っている)、白に近い肌色や、オレンジ味の強い肌色を作っては点付けしてブレンディング。

服は油彩具でハイライト部分を入れつつ、境界をブレンディングして整えました。フィギュアも徐々に及第点だろうか。。

そんなわけでフィギュアを乗せたところで完成であります!

次回完成ギャラリーです。