今回は秋葉原で購入した袋キットで、Skif の T-80BVです。パッケージがロシア語で書かれているのでT-80なのは分かりつつ、詳しくは何なのか分からないまま何となく買って来てしまいました。1000円だったので。。。やばそうな雰囲気のムンムンするキットでしたが、実際やばかったです。
塗りあがってみればいい意味でヤバかったわけですが、製作中は悪い意味でヤバかったです。接着を諦めたパーツがあったりしました。ロシアの現用戦車に対する知識も全く無かったので、色々間違っているところはあるんじゃないかと思いつつ、格好良ければそれで良しということで、今年の作品の中でも実にグッとくる仕上がりになりました。
そんな T-80BV の製作・塗装の記録をご紹介いたします。まぁ、途中写真は少なめです。。。
ロシア戦車 T-80BVの塗装レシピ
- 筆塗りのみ
- 【下地】タミヤファインサーフェイサー(ライトグレイ)
- 【基本塗装】アメリカーナ カーキタン
- 【基本塗装】ファレホ(Vallejo) モデルカラー #001 ホワイト
- 【迷彩塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-61 ダークグリーン つや消し
- 【迷彩塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-2 フラットホワイト つや消し
- 【スミ入れ】タミヤ エナメル塗料 XF-1 フラットブラック つや消し
- 【細部塗装】タミヤ エナメル塗料 X-23 クリヤーブルー
- 【細部塗装】タミヤ アクリル塗料 X-10 ガンメタル
- 【履帯】タミヤ エナメル塗料 XF-84 ダークアイアン
- 【ドライブラシ】ファレホ(Vallejo) モデルカラー #001 ホワイト(サイドスカートのみ)
- 【フィルタリング】100均パステル + 100均の肌色クレヨン
- 【足回り】Mr.ウェザリングペーストマッドホワイト
- 【ハイライト入れ】ホルベイン 油絵具 12色セット
ロシア戦車 T-80BVの製作
さて「Skif」というメーカーのキットを製作するのは初めてであります。調べてみるとウクライナの企業とのことで、ロシア戦車のラインナップが充実したメーカーでした。パッケージはこちら。
あんまりグッと来ませんね!!あんまりグッと来ない上に何書いてあるかサッパリですが、きっと作れば格好良いと信じて作ることにします。ランナーは真っ白で何だか微妙な肌触りですが、強い気持ちで気にせずに進めることにします。やたらと時間がかかりますが、そこはまぁプラモデルなので1歩ずつ進んでいけば形になります。プラが真っ白なので、パーティングラインが見づらかったりしてつらかったりもします。
車体の下部はまぁ順番に取り付けていけば良いのですが、上部になると、取り付け位置が分からないパーツが続出であります。後半の説明書を見たりして何となく設置します。パーツの取り付け穴が空いている事もありますが、そこにパーツを合わせると絶望的にハマらないので、もう差し込み用の凸部を切り飛ばして接着します。強度が怪しい場合はピンバイスで穴を開けて取り付けたりしました。微妙な隙間は諦めてパテで埋めて誤魔化します。車体下部に木材がついていますが、ただのつるりとした筒なので、筋彫りの道具で溝を掘って木っぽくします。
砲塔はまったく車体にハマらないので、諦めて爪を切り飛ばしてはめ込みました。機銃あたりはもう説明書を見てもよく分からないので適当であります。そんなわけで2週間以上奮闘してようやく形になりました。
真っ白です。しかしこれは・・・かっこいい!!ようし塗ってやるぜ!
ロシア戦車 T-80BVの塗装
筆塗りです。リビングで塗っています。リビングは暖色光が多いので写真を撮るとホワイトバランス的に大変微妙ですし、色味が良く分からないので塗りにくいです。まぁでもリビングで塗ります。嫁殿とプライムビデオを見ながら塗っています(最近 Game of Thronesを Season6 まで見ました)。
サフを吹く
実はずっと憧れていた「サフを吹く」発言。私みたいに意識の低い筆塗りの人はね、実はそんなに頑張ってサフなんて吹かなくったって良いんですけどね、でも言いたいじゃないですか、「サフ吹く」。サフ吹いちゃう。レベル上がった感じがしますよね。サフ吹くなんて言えないから100均のラッカー塗料を下地に吹いて見たりもしましたが、やっぱりタミヤです。ファインサーフェイサーであります!
なぜならキットが真っ白で手触りが何だかとても塗料を弾きそうな感じがするからです!分離剤的な薬剤がしっかりついている気がいたします。とは言え別に洗浄するなんて面倒なことはしたくなかったので(横着)、こういう時は表面に塗料の食いつきが良くなるサーフェイサーを吹いてしまうことにしました。
タミヤさんのファインサーフェイサーどん。今回使ったのはライトグレイです。パーティングラインの処理忘れとかが分かるので、1/35フィギュアの塗装時には良く吹き付けています。
これをサーっと吹き付けて、
うっすらグレーになりました。格好良い。車体前の板が成型色のままですが、まぁ吹き忘れました。そして別にそのまま塗りましたが問題無かったです。ううむ別にいらなかっただろうか。。
基本塗装
さて続いて基本塗装です。今回は結構変則的な塗り方をしていて、通常使うタミヤアクリルではなく、アメリカーナというアクリル塗料の「カーキタン」を使いました。アメリカーナがいいよ!という話を聞いてとりあえず一本買ってみようかということで購入したのがこのカーキタンですが、まだ他の色は購入していません。。
タミヤアクリルと違ってファレホと同様の目薬的なボトルに入っているので、にゅっと出して塗る感じが乾燥しきる前に使いやすくて良いかもです。塗料には少し粘り気があります。
ただ塗料そのままだとイメージより少し暗い色だったので、白を混ぜて明度をあげます。そこでタミヤアクリルのフラットホワイトを混ぜたところ、なんだかダマになってしまい失敗。微妙な感じになったので、たまらずファレホのホワイトを混ぜたところいい塩梅になりました。アメリカーナとタミヤアクリルを混ぜるのは良くないのかも。2度塗りをして乾燥させました。(写真なし!)
迷彩と細部の塗装
続いて迷彩を入れます。迷彩色はタミヤアクリルのダークグリーンとフラットホワイトの混色です。5:5くらいかな。パッケージの柄を参考に迷彩を塗りました。けっこう適当です。
上の写真はスミ入れまで終わっていますが、迷彩柄はこんな感じです。スミ入れはエナメル塗料のフラットブラックで行い、機銃とワイヤーはガンメタル、砲身の先端、転輪はフラットブラックです。後部の木材はファレホの古木色でした。だいぶかっこいいのでテンションが上がります!
その後、ダークアイアンで履帯を塗装し、パステル等を使って変化をつけておきました。
フィルタリングなど
そのままだと味気がないので、フィルタリングをします。私の中でマイブーム中の肌色クレヨンフィルタリングをします。まあ、肌色のクレヨンを茶漉しで削って、ライターオイルで溶いたものを筆でびゃーっと流しかけるだけです。
これをやったところで表面はいい感じにになりましたが、溝にも肌色クレヨンがしっかり入ってしまい、メリハリがなくなってしまいました。せっかくERAが大量についたメリハリのついた形をしているので、これを活かすべく繰り返しブラックでスミ入れを追加で行いました。
だいぶいい感じになってきました。
油彩具でハイライトを入れる
さてお楽しみの油彩具遊びのコーナーです。せっかくERAがついている戦車ですから、なんぞ面白く仕上げたいものです。もうここから先は完成写真しかないので・・・こう仕上げました。
まずはバフ色の部分ですが、ここはほぼ油彩具のパーマネントホワイトのみでハイライトを入れました。ベースにバフ色があるので、白だけで十分でした。これを均一にならないように、下地を覆い尽くさないように、ドライブラシをする程度の油彩具を筆につけて、ポンポンと叩き塗りをします。エッジ部分から始めて、色の乗り具合を見つつ、徐々にホワイトを重ねて、ハイライトを強くしていく感じでしょうか。
この「油彩具でハイライトを入れます」という工程は面白いのですが、時間が掛かります。一気にやるというよりは、少しずつ少しずつ色を乗せて具合を見ながら、強弱をつけていくわけで一番白くなっているハイライト部分にもなると、3回くらいポンポンしているはずです。これを車体全体で少しずつやるわけで、まぁ時間がかかります。
やっている間、本人の意識がまったく違うのも問題で、時間がかかるなー面倒だなーという思いは一切なく「おお熱いぞこれは格好良いではないか」「うむこっちももっと明るくするかな」「おおっ熱い、これ熱い」と思考がブンブン走っているため、気がつくと3時間くらい一瞬で吹っ飛んでしまいます。え、さっき22:30だったはずなのになぜに am2:00、、、明日やばい、、、となるわけです。危険な遊びです。
さてバフ部分にハイライトを入れたら、次はグリーンの迷彩色にもハイライトを入れます。適当に油彩具のグリーンと茶色とイエローを混ぜてそれらしいハイライト色を用意しました。で、バフ部分と同様にハイライトを入れました。まぁ時間はあっという間に過ぎます。
とても良い感じになったところで、もっと鮮やかにして見たい気がしてきました。そこで過去の経験「グリーン系にはイエローが合う」を採用し、イエローを入れることにします。
ところどころのERAにイエローを強めに入れてポンポンして見ました。白くしたバフ色にもイエローを乗せて見ましたし、グリーン系のところにもランダムに置いたりしました。その結果、こんな感じの仕上がりになったという次第です。
実に楽しい時間でした。
車体下部にはウェザリングペーストのマッドホワイトで乾いた泥汚れを入れつつ、アンテナを伸ばしランナーで立てて、数日乾燥させました。乾燥したところでつや消しコーティングを吹き付けて完成であります。やったー。
ロシア戦車 T-80BVの完成ギャラリー
製作には苦労しましたが、楽しい塗装の時間を過ごせました。T-80BVの完成であります。
かっこいいぞロシア戦車!タミヤのT-62A以来、2輌目の戦後ロシア戦車でしたが、このERAってのは格好良いですねー。コンタークト1爆発反応装甲というものらしいです。ERAは、Explosive Reactive Armour の略です。
このERAが着弾時に爆発して衝撃を分散させるのだとか。これを大量に車体に取り付けている姿は鎧を着ているみたいですごく好き。
砲身も長いです。ロシア戦車はみんな砲身がすごく長い印象。ただ車体はエイブラムス等に比べると小型でコンパクトな印象です。
横を向いたところ。サイドスカートは油彩具だとやりづらかったので、普通にファレホのホワイトでドライブラシをしてしまいました。だいたん。
こちらがサイドスカート。こちらにもERAが並んでいます。
正面から見たところ。きっとここ窓とか反射する素材だよね…というところはクリアブルーで塗っています。でもあまり自信はありません。。
後部はこんな感じ。木材はファレホの古木色で塗った後、バーントシェンナでスミ入れ的な暗部色を入れて、イエローオーカーとホワイトの混色でハイライトを入れてそれらしくしています。
説明書にこっち側の側面の図解がなかったので、結構てきとう。
横からだとこう見える。車体はさほど長くない。
でもやっぱり砲塔を前から見た姿が一番に格好良い。
何度も同じ写真を撮ってしまうくらい格好良いので完成ギャラリーはここまでとします。
感想など
スキフのキットは初でしたが、まったく作れない、というわけではありませんでした。ちゃんと箱にはなりますし、途中で「ウキョー!!!」となる事もさほどありませんでした(AranのSu-76mに比べると)。
そして何よりもERAをゴテゴテとつけたロシア戦車が格好良いのです。このERAが中々カラフルなバージョンがあったりして、唐突に赤いのが混じっている車両など見ていると、もう一輌作りたいなぁという気持ちがムラムラと湧き上がってきて、気づくと積んでしまっているわけです。こんなことではいつまで経っても戦車箱タワーが崩れない!うわああん!
泣き叫んでいても箱は減らないので、ひたすら作り続けまする。。
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