[戦車塗装] 陸上自衛隊の10式戦車を筆塗りで塗装します!(後編)

Japanese Ground Self Defense Force Main Battle Tank - The Type 10 (Hitomaru-shiki Sensha)

タミヤの10式戦車塗装ですが、前編に続きまして後編でございます。前編ではスミ入れまでを行いました。なにか気に入らないなぁと思いつつ、何が気に入らないのか良く分からないまま、細部塗装とデカール貼りから続きを見ていきます。

ちなみに完成する10式戦車はこんな感じです。

前編の記事

ではいってみましょー。



細部塗装とデカール張り

何が気に入らないのか良く分からないのでいったんそこは置いておきつつ、細部の塗り分け(ライトとかテールランプとか)を行い、デカールを当てました。 

 可もなく不可もなく、といった感じ。つまらない感じです。 デカールはやっぱり教練用よりは実戦配備のデカールを貼りたい。それっぽい雰囲気はでましたが、納得いかないです。


ウェザリングマスターのサンド系で仕上げ

経験上、この手の色あいの迷彩にはサンド系のピグメントをこすりつけるとそれっぽい、というのがあったので、今回もタミヤさんのウェザリングマスター Aセットを使ってそれっぽくしていきます。

スカートの黒い部分が目立たないので、ここにしっかりと泥跡をつけていきます。すこしライターオイルでウェザリングマスターの粉を溶いて下から上になすりつけると良い感じになります。 また車体にも同様にウェザリングマスターの粉を擦り付けておきました。


いったん完成、からのオラオラ再ウェザリングでフィニッシュ

ここでいったん完成、としてしばらく眺めることになります。まぁ気に入らないからそうするわけですね。1週間眺め回して、結論としては、明るすぎるのでトーンを落とすべき、で落としたあとにハイライトを入れてみよう、という結論にいたりました。 そしてオラオラで再ウェザリングを行い、こういう状態に着地します。

満足、納得、よくできた。ここまで来てようやく納得感がでました。 このオラオラ工程でをやったのかイマイチ記憶が曖昧なのですが(オラオラなので)、思い出せる限り思い出してみます。


油彩で明度のトーンを落とす

まずは全体のトーンを落とします。使うのは、ホルベイン油彩具のバーントアンバーとアイボリーブラックです。それぞれ綿棒に少量をとって、ちょんちょんと、そのままランダムに付けていきました。指で上から下へなるよう、絵の具を押し下げていきます。綺麗に広げると面白みがないので、雑に広げた方が味のあるザラつきになるのでオススメです。

一度バーントアンバー、アイボリーブラックそれぞれでトーンを落とした後でまだどうにも色あいが明るめだったので、さらにバーントアンバーでもう1段色調を落としていきました。

完成後の10式戦車の写真ですが、車体の一番色が濃い、焦げ茶の部分が、バーントアンバーで強調した暗部になります。車体の上の方は主にバーントアンバー、下の方はアイボリーブラックで暗部を強調してみました。


油彩でハイライトを追加する

僕はコントラストの効いた戦車を作るのが好きですので、暗くしたら同じだけハイライト(明るくする部分)を追加します。基本的にはエッジ周りや突起部分を明るくしてメリハリの効いた戦車になるように整えていきます。

今回は油彩とピグメントを使ってハイライトを入れていきました。油彩はパーネントホワイトを使います。綿棒にちょっとだけ油彩具をとって、べったり付かないように、ちょっとかすれるくらいにしてからエッジ周りにつけていきました。

特に色味は調整しないで、そのままのホワイトを思いつくままにエッジ周りに付けていきました。上の写真(完成した10式の写真ですが)の砲塔側面の突起とかにある白い部分がそれですね。


ミリタリーピグメントで最終仕上げ

今回はミリタリーピグメントを使って最終的な仕上げを行いました。使ったのは、モデルカステンのミリタリーピグメント超級コンクリートライクです。いつも100均のを使っているわけじゃないんです!

内容量が少ないので大事に使うのであります。。と言いつつ、大胆に使ってみました。アクリル溶剤で溶いて使ったりするのですが、今回は粉のまま、色が白に使いベージュであることを良いことに、そのまま使います。

油彩を使った直後で表面がややべったりとしているので、粉のままガシガシつけても定着するという寸法です(油彩が乾くのを待たずにオラオラでやった結果判明した、油彩具+ピグメント直乗せ作戦)。

コンクリートライクを筆にとって(乗せて)、車体の一番上の段から、段差が2つあるのですが、それぞれにピグメントが溜まるように上から「ばしっ」と叩きつけるような勢いで力強く擦り付けていきます。

オラオラなのです。これがまさにオラオラである所以なのであります。ちょっとづつ使うとか、そんな事を言っている場合じゃあないのです。下にこぼれ落ちるのも気にせず(本当は気になって仕方がない)男らしくがっしがっし行くのであります。

またコンクリートライクは擦り付けると良い具合になるので、面の部分にも大胆に使ってみました。

均一にならないように気をつけつつ、あえてムラになるようガシガシとつけてみました。サイドに微妙に溜まった砂汚れっぽい感じもとっても良いです。


アンテナをつける

最後に0.5mmの真鍮線にメタルプライマーを塗って黒く塗装したものを、アンテナのところに瞬間接着剤でつけます。何度も取れては毒づきましたが、最終的にはちゃんと固まってくれました。とはいえ、写真撮影の際にも取れてしまいまたイラっとしましたが。。

無事にお散歩に行けるんだろうか…。まぁそんなわけで完成であります!




10式戦車の完成ギャラリー                

最近よくある、どうして良いか頭を抱えてからのオラオラフィニッシュですが、今回の10式戦車くんも同様にオラオラフィニッシュと相成りました。思ったとおりに進まない状況から、好みの結果に着地できるようになったのは成長ですな。

陸自の戦車は汚れていない、綺麗な車体をしているイメージですが、これはもう、僕の妄想の世界に走る10式戦車なので、これくらいで良いのであります。

後ろから見た10式戦車。かっこいいです。バスケットには何も積んでいないので、今度なにか作って載せてみることにします。

砲塔を旋回させてみます。くー、たまらん。

逆方向にも砲塔旋回。10式戦車はこの平べったくて長い砲塔が特徴的ですね。えらい近代感があってかっこいいです。

側面です。コンクリートライクのおかげでハイライトがとても良い具合になりました。今後も使っていこう。

ベランダの光源状況的に側面が撮りづらかったので、10式戦車@ウィリーバージョン。これをもう一度やれるかっていうと、できない気がするなぁ。そして若干指紋が残っちゅう。。

こうやってみると、かなり白くなっています。一旦暗くした部分との対比が面白い。やっぱり明暗のメリハリがついた戦車は僕の好みです。

細部もみてみましょう。まずは10式戦車の正面と砲身。

角ばっていて超かっこいい。続いて砲塔。

ちゃんと機銃も載っています。ハッチは一応開きます。フィギュアを塗ったことが無いので、いつかその気になったら塗ったフィギュアを乗せてみたいものであります。

別角度からみた砲塔。のっぺりしがちな平面も気づけば中々良い感じに。

アンテナはキットの先端が細くて接着できなかったので、一番細いところをカットして瞬間接着剤で接着しました。穴を開ければきっちり固定できるんでしょうが、僕にはこんな細いところに穴を開ける技術はありません(ピンバイスは先日買いましたが、、)

後部バスケット周り。空っぽなので寂しい。

砲塔。かっこいい。

撮影日が複数日程に分かれているので色調の違うものが混じっていてあれですが、砲身を90度旋回させると10式戦車感が高まって良いですね!

砲塔おっきい。

つまり超かっこいい。


10式戦車の総括

あまりにも格好良いので2台目を作りたくなってきている10式戦車ですが(2台目は1/48で良いかも)、もう日本の戦車ですから、客観的になんて見ようがありません。国産戦車!というだけでもうかっこいいわけであります。

ガルパンの戦車から入ったにわかな身ではありますが、現代の戦車も面白いのでいろいろ作ってみたいなーと思いつつ、もっと小物を乗せたり迷彩ネットを被せたりするような遊びにも手を出してみたい思いが出てきたりもいたしますな。

とりあえず10式と並行して(正確には10式以前に完成した)61式戦車と74式戦車があるので、これらの記事も今後アップしていきます。ちなみに両方ともなんちゃって大洗女子所属という、やらかした感じになっています。

10式戦車で思いとどまったのはシンゴジラを見て作ったからですが、もしまた作ることがあれば、確実に大洗か知波単のデカールを貼って幸せな気持ちになることだろうなーと思いまするな。この子はまだお散歩に連れ出していないので、さんぽに行くのが楽しみです。

でもたぶん、アンテナは取れると思います。

[追記] そしておさんぽに行ってきました。アンテナは3回くらい取れました!