[戦車塗装] タミヤのM8-75mm自走榴弾砲を米軍らしく作る(前編)

US self-propelled howitzer vehicle, 75 mm Howitzer Motor Carriage M8 

今回はビギナー向けキットでもある、タミヤのM8自走榴弾砲を作ります。値段も1300円前後で、兵士フィギュアも3体ついているお得なキットであります。M8 はしっかりと米軍の車両として作りまして、戦場で戦ってきた風合いでの塗装としました。そんなM8くんの塗装手順等を前後編に渡ってご紹介します。



M8 自走榴弾砲とは

さて M8 について Wikipedia から引用します。

M8 75mm自走榴弾砲は第二次世界大戦中に開発されたアメリカ合衆国の自走砲である。M8スコットの名でも知られる。 
本車はM5軽戦車の車体を基に開発された。試験車両は量産型M5軽戦車の砲塔を撤去し、オープントップの新型砲塔に置き換えた。この車輛はT47(T17E1)と呼称された。
大戦の間、M8自走榴弾砲は、イタリアでの作戦、西部戦線、太平洋戦線での戦場に投入された。本車は第一次インドシナ戦争でフランス連合およびベトナム国によって使用された。また本車は105mm榴弾砲を使用するM7自走砲によって広範に代替された。

「M8 75mm自走榴弾砲」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2016年8月22日 (月) 12:43 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org より。

オープントップの自走砲を作るのは初めてですが、M5スチュアートの車体を流用していることもあってサイズも大きくないので、オープントップ入門としては良い戦車だと思います。


M8 自走榴弾砲の製作

製作に使ったのはタミヤから発売されている、下記 1/35スケールのキットです。

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.312 アメリカ陸軍 自走榴弾砲 M8 出撃待機セット 人形3体付 プラモデル

こんな感じのパッケージです。冒頭でも書きましたがお値段も手頃で兵士フィギュア(要塗装)が3体もついているお得キットなのであります。

タミヤのキットは説明書が分かりやすいので、特に悩むところは無いかと思います。説明書に沿って特に何の工夫もなく製作を行いました。組みやすいキットなので、かなりサクッと組み上がります。

サイドスカートが接着しづらいのですが、そこはタミヤセメントをつけたところにグッと押さえつけて固定しました。

というわけで完成であります。履帯はスミ入れが終わるまでは外しておきます。とはいえ、僕は結局塗装のタイミングで一度外すくせに、組み上がったタイミングで一度履帯を履かせてしまいます。

それはもう、単純にほら、気分を高めたいからですね!わぁかっこいい、ていうのをやらないと塗装のテンションが上がらないわけで。。



 M8 自走榴弾砲の塗装

続いて塗装です。今回は米軍車両として戦場で汚れた風合いで仕上げていこうと思います。ただドロドロにしてしまうのはあまり好きではないので、泥は乾いた状態で仕上げます。


基本塗装

さて今回も筆で塗っていくといたしましょう。筆以外で塗ったことないですけど。

第2時大戦期の米軍の車両塗装色といえばオリーブドラブですね!今回は素直にタミヤアクリルのオリーブドラブで塗装しますが、例によって基本塗装後にアクリル溶剤でムニつきますのでフラットホワイトを混ぜて色を明るくしたところで塗装します。

サーフェイサー的なものは必要ありません。そのままプラスチックの表面に筆でアクリル塗料を塗ります。一層目は表面がプラスチックでテカテカしていて、塗料の食い付きが良くないので、薄い部分ができたり筆跡が残ってしまうのですが、気にする必要はないです。

2回目は1回目の塗料が幕になって塗料が乗りやすくなっているので、均一な塗装面に仕上げることができます。僕の場合は基本塗装後にアクリル溶剤でムニつくので、さらに気にならなくなります。

乾燥したところで基本塗装完了です。アクリル塗料なので冬場でも1時間もすれば乾燥します。

 

ムニつく

いつものようにムニつきます。今回は下のプラスチックが見えないように優しめにムニつきます。アクリル溶剤を筆にとって車体をムニムニします。詳しくはこちら


細部塗装 / 転輪の塗装

OVMがいくつか載っているので、いつものように金属パーツはメタリックグレイ、木の部分はレッドブラウンで塗装しています。両方ともエナメル塗料です。ムニついた後の状態からはみ出すとリカバリーが大変なので、エナメル塗料で塗って、はみ出したらエナメル溶剤で拭き取ります。


アクリル塗料を水で薄めて流してみる

さて今回は何となくアクリル塗料をそのまま水で薄めてフィルタリングばりに流してみる、という試みをやってみることにします。何か面白い感じになりはしまいかと思ってやってみようと思ったのですが、結論としてはうまくいきませんでした。普通にエナメル塗料でフィルタリングをすればよかったと思います。。

ちなみに車体裏側でやった時はこんな感じになりました。

これはこれでなかなか良い感じ。裏側同様に表もできればよかったのですが、アクリル塗料で表面を塗っている手前、ダークイエローを超薄めないと恐ろしくて濡れませんでした。。結局シャバシャバにして塗ることに。

シャバシャバに薄めて塗っています。乾燥したらこうなりました。

パッとしない。。。こりゃダメだ。後ろ側はこんな感じ。

若干モールド周りにダークイエローが入りましたが、このくらいならエナメル塗料か油彩でフィルタリングすれば良いだけですね。。まぁそんなこったろうと思っておりましたよ(強がり)



後編へ続く

塗装の途中ですが、前編はここまでとし、後編に続きます。後編ではスミ入れからドライブラシ、仕上げをして完成ギャラリーに突入であります。