[戦車塗装] ガルパンの大学選抜センチュリオンをそれらしく作る(前編)

劇場版公開から2年近くが経ち、最終章の第一話が公開される中、みなさまいかがお過ごしでしょうか。最終章第一話はご覧になりましたか?僕は公開当日の23:20の回に滑り込みまして、ギリギリ公開当日に見てきましたよ!終わった頃には日付超えてましたが。。。

そんな中、ああもう新しく出てきたあの戦車作りたいよう!!という気持ちを押さえて、今回はガールズ&パンツァー劇場版(プライムビデオで無料見放題になっています)に登場した、島田愛里寿さまご搭乗のセンチュリオンでございます。写真を見ているだけで劇場版ラストの広場の音楽が脳内に鳴ってしまいますね!(病気)フィィィィンてなるやつです!

なんでアヒルさんチームの河西が乗ってるんじゃー!という話はありつつ、センチュリオンであります。この写真を撮った後で島田愛里寿と大学選抜のバミューダ3人、アズミ、ルミ、メグミもまとめてどーんと乗せたりしました。

いいですなー。センチュリオンいいですなー。雰囲気は完全にセンチュリオンですからね、これでいいのです。細かいことは気にしてはならんのです。砲塔が違うとか砲塔がファイアフライのじゃないとか、もうそんなこと気にしちゃダメなんです。これが庶民の限界なんだーー!!

そんなわけで今回は大学選抜「風」センチュリオンの製作と塗装をご紹介します。なんぞの参考になれば幸いでございます。大学選抜チームのフィギュア製作は別の記事でご紹介します。



大学選抜風センチュリオンの製作

さてセンチュリオンを作ろうということで、アハトゥンク・ガールズ&パンツァーを眺めつつ、手元に取り寄せたタミヤのセンチュリオンを眺めたりします。手に入れたのは再販前のことで、微妙な中古キットを製作することになってしまいました。

現在は再販されていますので、普通にAmazonで購入することができます。また今回はタミヤのキットを無理やりいじって大学選抜風にしていますが、2018年の頭にプラッツから発売される予定のキットを使えば、特に改造なくきっとすんなり作れるだろうと思います。

ただあのポルシェティーガー等でひどい仕事をしてきたプラッツですからね、信用なりません。単一の製品で質の悪い仕事をすると、その後でどんなに丁寧でクオリティの高い仕事をしても、こうやって疑いの目で見られるわけです。信用というものがいかに損なわれやすく、得るのが難しいかを痛感させられる、素晴らしい反面教師ですね。良識を疑われるほどの事をしたらまぁこうなりますよね。

しかしここはガルパンおぢさんですから、僕はまぁ信仰心の成せる技で注文しましたよ。


そんなわけで組み上がったセンチュリオンをちょっとずつ改造していきます。

改造①:車体後部の格子を作る

大学選抜チームのセンチュリオンを見ると、車体後部のボンネットに格子が入っています。正直なんのためのものか良く割らないのですが、見た感じただ格子状に板が組み合わせっているだけのようです。とても特徴的な部分ですので妥協できず、地道にプラ板を使って設置して見ることにしました。

こんな感じに仕上がりました。劇中に登場する巡行戦車A41センチュリオンの詳細はガルパンの公式サイト、またはアハトゥンクで確認を。

これだけでだいぶ大学選抜感が出ると思います。わりと楽しい仕事なのでお試しあれ。ちなみに僕は超絶適当人間なので、サイズを測ったり角度を揃えたり、そういう細かいことは苦手です。適当に切って適当に貼り付けて「うわーそれっぽーい」と言う、やや日本人気質っぽくないタイプの人間です。それでも異国の人には xxx は細かいこと気にするなぁとか言われるわけで、どんだけお前ら適当なんじゃいと心の中で叫んだりしています(主にインド人)。

適当に車幅を見積もって、適当な長さにプラ板を切ります。カッターでまっすぐに切れ込みを入れて、何度か溝を深くした後でパキッと折ると楽チンでした。アハトゥンクをしげしげと眺めると、どうも前後が傾斜しているようなので、それらしくハサミで切ります。斜めに適当に切るくらいならハサミの方が楽で良いです。

いくつか切り出したところで、適当に乗せていきます。プラ板ですので普通にタミヤセメントで接着できます。1枚ずつ、ピンセットで置いていきます。

全部並べきりました。それっぽい感じであります。良く見ると傾斜の具合は1つずつ違いますが、そんなこと気にしちゃいけません。

ここからさらに苦行が続きます。横板を入れていきます。格子ですからね。。。

1枚の長いプラ板に切れ込みを入れて作ろう、とか色々と考えたのですが、この手の工作は苦手というか面倒くさいのがイヤなので、技術力が伴いません。というわけで現実的に僕のようなペーペーレベルでもできそうな工作をします。すなわち細かく切断したパーツを間にチマチマと詰めてそれっぽくする「ちまちま作戦」であります!

上のような感じでちまちまと細く切ったパーツをピンセットで間に1枚ずつ入れていきます。ちまちま切ってちまちま入れていきます。何だか細かい作業ができる人みたい。ちまちまちまちま・・・

いえーいできたー。


改造②:砲塔を雰囲気だけ近づける

さて砲塔を見比べて見ましょう、だいぶ違いますね!違うところが多すぎてどうして良いか分からなくなってしまうと思うので、色々と諦めて、砲塔に色々とついているツールボックス的なものを全て取っ払うことにします。

取っ払うと今度は接着用の支点というか突起があるので、それも全部削り取ってしまいます。ニッパーやらデザインナイフやらを駆使してガリガリやります。(ガリガリやりすぎて写真がない)

全部削りとったところで、タミヤパテを塗りたくって凹凸を無くしていきます。まぁ戦車だから傷がついているくらい当然ですし?細かいこた気にしないで塗りたくりつつ、うまくいかない時は見なかったことにしてどんどんやりましょう。

さっきと同じ写真ですが、どんどんやった結果、砲塔が真っ白になりました。塗るとこんな感じになります。パテが乾燥したところでヤスリで表面と均しました。それを塗装すると、

こんな感じです。そこはかとなく残滓が透けて見えるような想いはいたしますが、そういう表現だし!と思えば、むしろいい感じに見えてきたりはしないでしょうか。僕にはいい感じに見えます。


改造③:耳をつける

なんか、耳がついているんです、砲塔に。気になってしまって、これはつけておこう、ということで工作をしました。


上の写真で砲塔の左上にピョコッと見えているやつです。センチュリオン耳です。

負けずにプラ板をきりまして、中をカッターでちまちまとくり抜きまして、くりぬいたものを接着しました。意外に難しくて、ガタガタとしてしまう耳の内側にヤスリを当てたりするうちにブチっと切れたりして、一緒に僕もキレそうになりましたが、膝に乗せているニャンコをひっくり返したりヒゲを引っ張ったりして心を落ち着かせました。ニャンコはひどく迷惑そうでしたが、そもそも膝に乗られて身動きが取りづらい僕の方が迷惑しているっつー話です。

邪魔をしてくるひと。ふかふかのもふもふで超絶かわいい。

耳をつけたセンチュリオンくん(完成バージョン)。砲塔の構造物を全部取っ払ってしまって残念な感じなので、耳をつけてあげるといいアクセントになります。


他にも色々と気になるところはありますが、気にしすぎてもキリがないのでここいらで妥協しましょう。サイドスカートがすでにセンチュリオンらしい感じになっているので、塗装すればいい感じになるはず。もうすでに僕の目には大学選抜のセンチュリオンにしか見えません。


タミヤのキットで作る大学選抜風センチュリオンの塗装

それなりに頑張って作ったセンチュリオンを塗装します。最近のマイブームである明るめ塗装をしたいと思います。アハトゥンクに見るものや、公式サイトに乗っているカラーリングはもはや黒じゃないか、という感じに見えていますが、曇りなきまなこでグレーに見えている僕は、グレーで塗ることにします。

今回も塗装は筆塗りのみ、油彩具を使ってハイライトを入れます。ウェザリングは少なめとします。

基本塗装〜デカール貼り

基本塗装は、タミヤアクリルのダークグレイ5+フラットホワイト5 の割合で、かなり明るめのグレーにして塗装をしました。筆塗りですが、2度塗りをすれば筆跡なんて分かりません。

1日ほどアクリル塗料を乾燥させたあと、アクリル溶剤を筆につけて表面をゴシゴシこすります。ムニつくと表現する行為ですが、1段階くらいこれで暗くなります(あとテカります)。詳しくは別記事を参照のこと。

エナメル塗料のフラットブラックで全体に墨入れをしたら、エナメル溶剤をつけた筆で洗い流しつつ、綿棒で余計な黒塗料を拭き取っておきました。

デカールを貼るとこの状態です。だいぶ大学選抜感が出てきましたね!


細部塗装など

ここで一度つや消しトップコートを吹いておきます。ワイヤーや金属をガンメタルで、タミヤセンチュリオンの名残で積みっぱなしだったジェリカンはフィールドグレイでそれぞれ塗装しました。

それっぽい。


ハイライト入れ

今回はガルパン車両ということもあり、コテコテとしたウェザリングは行わず、シンプルにハイライトを入れてキリッとさせたいと思います。最近少しずつ加減がわかってきた、油彩具によるグラデーションハイライト作戦を発動します!

分かりやすいのがこの画像かな。主にサイドスカートのグラデーションにこだわってハイライトを入れました。やり方はホルベイン油彩具の「パーマネントホワイト」と「アイボリーブラック」をパレットに出して、2つを混ぜて明るいグレーを作ります。(どちらも12色セットに入ってる)白いところに黒をちょいと入れてグレーにする感じですね。

初めはおそるおそる、という感じが良いので、車体色に近いグレーを用意します。これを筆にとって、ドライブラシの要領で筆先の塗料をあるていど落とし、車体にポンポンと当てるようにして色を乗せていきます。これで明るくしたいところ(スカートの上の方とか、側面の上の方とか、車体の上面とか)にハイライトの1層目を入れていきます。

色々やってみたのですが、自然に仕上げるには何度か重ね塗りする形でハイライトを強調していった方が良いです。いきなり一番のハイライト色を入れるとバランスがぐちゃぐちゃになってしまいました。

1層目にはおとなしめのハイライトを入れたところで、2層目はより明るいグレーを作ります。パレットに前のグレーが幾分か残っているでしょうから、相対的に明るい色を作るのは簡単ですね。2層目は1層目と同じ場所を、1層目より狭い範囲でハイライトを入れます。同じようにポンポン叩き塗る感じです。筆跡が残ったら、綿棒の先をバラしてふかふかにしたもので優しく撫でるといい感じに馴染みます。

という遊びを何回か(もう覚えていない)気が乗るままに重ねて最終的に「ここだ!」と思うところまで明るくしていきます。たまに冷静になって俯瞰すると良いです。僕は結構やり過ぎてしまって、やばー、と思うことが多々あります。このセンチュリオンは奇跡的に絶妙なところで着地できたように思います。

油彩具は乾燥するとかなり色合いがくっきり出るようになりますが、厚みにもよります。薄めに重ねてあればさほど大きくは変わりませんが、想定するより明るい状態で乾燥することが多いので注意してください。

薄めに塗った状態であれば、3日もおけば乾燥すると思います(季節によりますが)。手で触ってべたつかないくらいになったところで、改めてつや消しコーティングをして保護しておきました。そんなわけで大学選抜風のセンチュリオン完成であります。後編では完成ギャラリーをお届けします。